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成年後見・生前対策

4 項目

成年後見・生前対策とは|このカテゴリで分かること

認知症などで判断能力が衰えると、本人名義の預金の手続きや不動産の売却、遺産分割の話し合いが進められなくなることがあります。成年後見制度は、そうした人の財産管理や契約を支える仕組みです。このカテゴリでは、家庭裁判所が後見人等を選ぶ法定後見と、元気なうちに自分で後見人を決めておく任意後見の違い、申立ての流れを整理し、あわせて生前贈与(贈与税の基礎控除110万円、贈与契約書)の基本を扱います。

対象は、親の判断能力に不安を感じ始めた家族と、自分の老後に備えたい人です。「どの制度を、どのタイミングで使うか」を考える材料を提供します。令和8年6月には成年後見制度を大きく見直す民法改正が公布されており、その内容と施行時期の見通しも説明します。

はじめにおすすめの3本

迷ったら、まずこの3本から読んでください。残りの記事は、このページ下の項目一覧から、気になるテーマで選べます。

  1. 成年後見制度とは|法定後見と任意後見の違い・申立ての流れ
    法定後見と任意後見の全体像、申立ての流れを最初に押さえます。
  2. 任意後見契約とは|公正証書で作る流れ・費用・監督人の役割
    判断能力があるうちに備える方法として、公正証書で結ぶ契約の流れを確認します。
  3. 贈与税の基礎控除110万円とは|申告が必要な場合と注意点
    生前に財産を渡すときの税金の基本です。110万円の意味を正しく理解します。

関連して、遺言で備える方法は 公正証書遺言とは|作成の流れ・必要書類・手数料の考え方、未成年の子が相続人になるときの手続きは 特別代理人とは|未成年の子がいる遺産分割・利益相反の手続きと費用、公正証書の仕組みは 公正証書とは|効力・執行証書・作れる契約と手数料の考え方 で確認できます。

押さえておきたいポイント(リサーチ)

項目 確認できた内容 出典
後見開始の審判 精神上の障害で判断能力を欠くのが通常の状態の人について、家庭裁判所が後見開始の審判をする 裁判所
任意後見 本人が契約で後見人を選んでおく制度。家庭裁判所が任意後見監督人を選任してから、任意後見人の事務が始まる 法務省
令和8年の民法改正 令和8年6月24日公布。後見と保佐の制度を廃止して補助の制度に一元化し、本人に必要な範囲で利用できるようにする 法務省
改正のその他の柱 制度利用の必要がなくなったと家庭裁判所が認めるときは利用を終了できる。任意後見は、明らかに必要がないときは任意後見監督人を選任せず家庭裁判所が直接監督できる 法務省(改正概要)
改正の施行日 成年後見制度の見直しは、公布の日から2年6月を超えない範囲内で政令で定める日(本ページ作成時点で、具体的な日付は法務省のページで確認できませんでした) 法務省
贈与税の基礎控除 暦年課税では、1年間(1月1日〜12月31日)にもらった財産の合計から110万円を差し引く 国税庁
生前贈与の加算 令和6年1月1日以後の暦年課税の贈与は、相続税の計算で加算する期間が相続開始前7年以内に(相続開始日に応じて段階的に延びる) 国税庁

改正法が施行されるまでは、現行の後見・保佐・補助の3類型で手続きが行われます。申立ての方法や書式も施行にあわせて変わる見込みのため、手続きの直前に最新は公式で確認してください。

よくある疑問

Q. 法定後見と任意後見は、何が違いますか。
A. 法定後見は判断能力が衰えた後に家庭裁判所が後見人等を選ぶ制度、任意後見は判断能力があるうちに自分で選んだ人と契約しておく制度です。詳しくは 成年後見制度とは|法定後見と任意後見の違い・申立ての流れ と 任意後見契約とは|公正証書で作る流れ・費用・監督人の役割 を参照してください。

Q. 親が認知症になったら、すぐ成年後見を申し立てるべきですか。
A. 預金の解約や遺産分割など、本人の代わりに法律行為をする必要が生じたかどうかが一つの目安です。いったん始めると継続する前提の制度である点も含め、地域の相談窓口や専門家に相談してから判断するのが安全です。

Q. 毎年110万円ずつ贈与すれば、税金はかかりませんか。
A. 暦年課税では年110万円以下なら贈与税はかかりませんが、相続開始前の一定期間の贈与は相続税の計算に加算されます。また、毎年の贈与が最初から決まっていたと見られると問題になることがあります。贈与税の基礎控除110万円とは|申告が必要な場合と注意点 と 贈与契約書の書き方|書面にする意味・記載事項・名義預金と連年贈与の注意 で確認してください。

編集部の見解

生前対策で最も大切なのは「判断能力があるうちにしかできないことがある」と知っておくことだと考えます。任意後見契約や遺言、贈与契約は、本人の判断能力が前提です。認知症の診断を受けてからでは選択肢が狭まるため、元気なうちに家族で話し合っておく価値は大きいと考えます。

一方、法務省の改正概要は、現行の後見・保佐は、遺産分割などの目的の事務が終わっても判断能力が回復しない限り利用をやめられないことを課題に挙げています。令和8年の改正は補助への一元化と、必要がなくなったときに利用を終了できる仕組みで「必要な範囲・期間で使う」方向を示していますが、施行は公布から2年6月以内、つまり遅くとも令和10年12月までとされ、具体的な日は政令で決まります。当面は現行制度を前提に判断し、施行日の公表を待つのが現実的だと考えます。具体的な判断は、家庭裁判所の手続案内、地域包括支援センター、弁護士・司法書士・税理士などに相談してください。本ページは一般的な情報であり、個別の助言ではありません。

出典(一次情報)

成年後見・生前対策の項目一覧